【海外就職 マレーシア】クアラルンプールの外資系企業で働くIさん(女性・30代後半)

東南アジアで現地採用として働く日本人の皆さんの声をお届けする「海外就職成功者インタビュー」、今回はマレーシアの外資系企業で働くIさんに、海外就職が決まるまで・現地での生活についてお聞きしました。

① ビーチリゾート・ポートディクソン

何故マレーシアで就職されましたか?

英語が通じ、インフラも整っているためです。

マレーシアの公用語はマレー語ですが、人口のうち約65%がマレー系(マレー語)・約24%が中華系(中国語)・約8%がインド系(タミール語)、それぞれの言語が共存しています。
そのため、共通語として英語が使われているのですが、日常生活でマレーシア人とのコミュニケーションは英語で問題なく通じます。マレー語を話せなくて困ったことはありません。

クアラルンプール(KL)では、モノレールや都市鉄道、路線バス、配車タクシー、そして無料観光バスなどがあり、高速道路も発達しています。
以前住んでいたフィリピンのセブ島では、電車がなく不便なところがありました。
移動手段がたくさんあるのは、日々の生活の中で行動範囲も広がるため、重要だと思っています。

仕事の内容について教えてください。

現在、外資系企業勤務。海外在住の日本人の方々へ、将来に備えたファイナンシャルプランを提供しています。
年金の支払い状況などをヒアリングし、リタイア後の生活に問題ないか、数字を出しながらお客様のゴールに最も近づけるよう、運用のお手伝いをしています。

フィリピンのセブ島では、日系旅行会社に2年勤務していました。

セブ島を離れて、マレーシアへ移住。

最初は、旅行業界のカスタマーサービスにて1年ほど勤務しました。
以前より旅行業界で働いていたので、業務関連知識はありましたが、コールセンターでの実践経験はありませんでした。

その後、現職へ転職しましたが、金融業界での実務経験は全くありませんでした。

マレーシアの就職が決まるまでを教えてください。

複数あるマレーシアの人材紹介会社のウェブサイトで、自分の希望にあう職種や会社を探していました。

クアラルンプールには来たことがなかったので、下見として訪れる際に人材紹介会社にコンタクトを取り、各オフィスを訪問。
そこで面談時に、自分の条件と見合いそうな会社を2~3社お勧めいただき、その場ですぐに各社応募しました。数日後、会社の面接官とオンライン面接し、さらに数日後には内定をいただきました。

かなりスピード感があり、人材紹介会社を介して応募した後、2~3週間で内定という流れです。

マレーシアで働く為に必要なのは何と思われますか?

日系・外資系問わずどのような企業でも、日本のように効率がよくシステマティックではないので、 思い通りに進まないことが多々あります。

それを許容できる柔軟さや理解が必要です。

現在どのような資格をお持ちですか?

マレーシアの運転免許証と金融系ライセンスです。

過去に海外の経験はございますか?

米国に学生として4年間留学していました。 その後、セブ島で2年、正社員として勤務していました。

米国では、語学学校の学生として2年学び、その後専門学校でビジネスを専攻しました。
世界中のいろんな国から、さらなる自分磨きのために人々が集まってきています。
皆向上心が高いので、勉強面でもいつもモチベーションを上げられ、大変助けられました。

また、自立した考えを持つ人が多く、「誰かと一緒で安心する」ことはなく、「自分で自分を創造する」ということに刺激を受けました。

私自身も以前より、自由な考え方ができるようになりました。

そういう環境の中で感じたのは、日本と欧米では文化的に考え方がとても違うということ。

例えば、私が団体ツアーの添乗員をしていた頃、30名ほどのお客様の中でたったお一人、半袖を着た方がいました。その方は、ご自分以外で誰も半袖を着ていないので、ご自分が他と浮いて見えるのではないかと、大変気にしていらっしゃいました。
「みんなと一緒で安心する」または「目立ってはいけない」という心理は、日本人独特です。
欧米では誰も周りの目を気にしていないし、どんなに気温が低くても、自分が暑いと思えば半袖を着ます。どんな体形でも、周りの感想を求めずに、自分が好きだと思うファッションをします。

既にこうして「海外で生活している」時点で、日本人が好む「みんなと一緒」ではないので、日本在住者からすると私は変わり者として映るかもしれません。
しかしながら、私にとって「他人がどう思うか」より「自分が自分らしくあること」がより大事なので、海外で文化的な違いを感じ、気づかされたことは、ひじょうに大きいです。

東南アジアで働くようになった理由を教えてください。

セブで働く前の日本では、旅行業界にて国内・海外ツアーの添乗員をしていました。
いろんな海外へ仕事で訪れているうち、海外移住に興味が沸き、語学力を伸ばそうとロサンゼルスへ渡航。

4年半の学生生活で、海外で生活するうえで困らない語学力は習得できたので、そのまま海外で仕事をしたいと考えました。

ちなみに、日本へ戻って仕事し生活するという選択肢は、私の中では振り出しに戻るような感覚だったので、視野にはありませんでした。

ほとんどの国では就労ビザの規定が厳しい中、フィリピンやマレーシア、タイなどの東南アジアでは比較的取得しやすいため、英語圏のフィリピンで、前職の経験を活かし、日系大手旅行会社に現地採用で就職しました。
セブでは2年働きましたが、インフラが整っておらず、衛生面でも苦労させられたため、他の東南アジアの国へ移ることを検討。

そこで、日本人の移住先として人気の高いマレーシアに下見に来て、ここに住むことを決めました。

休日はどう過ごしていますか?

クアラルンプール周辺は自然が多いので、近郊でハイキングをしたり、新しくできたレストランやカフェを探して、美味しいものを食べながらのんびりしています。

② 魅力あるクアラルンプール近郊の豊かな自然

お住まいはどうされていますか?

クアラルンプールのコンドミニアム(家賃:月2000RM)に住んでいます。

市内の駅に近いコンドミニアムですので、普段はもっぱら公共交通機関を利用しています。
ラッシュアワー時の渋滞はひどいもので、公共交通機関のほうが目的地まで早い場合もあります。
ただ、お子様がいるご家族などは、学校への送迎やスーパーでのお買い物などで自家用車が必要かもしれません。

モノレールやメトロ、路線バス、高速道路の料金の支払いは、Touch n Goという電子カードで簡単にできます。日本の電子カード(Pasmoなど)と同じようなものですので、とても便利です。

マレーシアのどこか好きですか?嫌いですか?

日本での生活より忙しすぎずにのんびりできるところや、マレーシア人が他人や子どもに優しいところが好きです。

宗教上、酒類は決して安くはなく、スーパー銭湯のように肌を見せて入浴できる施設がないところが不便に感じます。

これからマレーシアで就職を考えている人へのアドバイスはございますか?

日本との時差も1時間と少なく、英語が通じ、生活費が抑えられるのがマレーシアの魅力です。

コロナ禍で一時求人も少なかったですが、国境も開いたので、ご自分の希望にかなった求人が出てくると思います。

会社によっては、日本語だけでなく英語での面談もあるので、 事前に準備されることをお勧めします。

将来の目標や夢をお教え下さい。

マレーシアでの生活に満足しているので、このまま長期的にここに拠点をおきたいと思っています。

現地採用の立場ですと将来について多少不安がありますが、今から資産形成をしながら、マレーシアがどのように発展していくのか見てみたいです。

インタビューを終えて

諸条件を考慮に入れて住む国をマレーシアに決めたIさん、生活のためのインフラの重要性をその理由に挙げられています。
生活環境というのは、毎日の日常を過ごす場所であるがため、決断を下す重要なものです。

海外生活を続けていくために必要なものに、資産形成を選ばれたのも、その決断の強さを感じ取れます。

Iさんには素敵な写真を数枚いただきました。選び難いところでしたが、今回はそのうちの2枚を掲載いたしました。
いただいた写真からも充実したマレーシアでの生活がうかがえます。

(インタビュー:2022年7月)


① KLから一番近いビーチリゾート・ポートディクソン。車で1時間半くらい。地元の人にも大人気②KLから車で30分くらいの滝が見れるハイキングトレイル。自然豊かなところがKLの魅力(撮影/ご紹介:Iさん)


たくさんの日本人が東南アジアの求人に出会い、現地で就職しています。

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当記事取材協力は、マレーシアの海外就職人材紹介会社桜リクルート社マレーシア

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