【海外就職 インドネシア ジャカルタ】地元企業で働くFさん(男性・50代前半)
インドネシア(ジャカルタ)のローカル企業に営業(管理)として働くFさんに伺いました。
●何故インドネシアで就職されましたか?
現在の会社に転職する時には、既にジャカルタで勤務しておりました。
人材紹介会社から現在の会社の紹介を受けた際に「やりがいのある仕事」と感じたので、以前の会社を早期退職し、思い切って転職を決断致しました。
●早期退職された会社では駐在で来られていたのでしょうか?
はいそうです。
1989年に駐在員として赴任し中国に転勤になる1998年まで赴任しておりました。
その後2003年からはインドネシア採用社員として転籍し、勤務を続けておりました。
転職され、引き続きインドネシアで働かれている動機の主たるものは何でしょうか?
一つは年齢的な理由です。
現在54歳ですので日本で仕事があったとしても現在のようなやりがいのある仕事は見つけることは難しいと思います。
●入社した会社は日本企業ですか?
日本企業ではありません。
100%ローカル資本の企業です。
●現在の仕事の内容について教えてください。
弊社の業務は輸出入通関、コンテナー輸送などいわゆる港湾輸送が中心です。
私の任務は顧客管理・新規顧客開拓など営業職的な内容となっております。
●(そのお仕事の)経験はありましたか?
前職も物流会社でしたが、航空輸送貨物が主体でしたので、海上輸送貨物の経験は乏しく、多少の戸惑いはありました。
●その前はどのような仕事をされていましたか?
大手国際物流企業で物流プロジェクト管理を担当しておりました。
●就職が決まるまでの活動期間を教えてください。
人材紹介会社よりの紹介を受け、二週間程検討し、面接を受ける決断をしました。
面接をしてから、数日後に条件を提示頂き、採用の通知を頂きました。
ですので、幸運にもほとんど面談即決でした。
その後、前の会社の引継業務を完了して、一ヶ月強で新会社に移りました。
非常に早いケースかと考えております。
●インドネシアで働く為に必要なのは何と思われますか?
日本で働くのと異なり言葉の問題、生活習慣、宗教などが異なりますので、まずはアジアで生活出来るバイタリティーがあること、インドネシア人の考え・価値観を理解すること、また、職種にもよりますが、あとはインドネシア語を覚えることも重要であると思います。
●現在どのような資格をお持ちですか?
特に資格は運転免許ぐらいしか保有しておりません。
しかし、以前の会社でロジスティック関連のセミナーなどには数多く参加しております。
●過去に海外の経験はございますか?
学生時代に台湾に足掛け4年、社会人になってからはマレーシアに6ヶ月、上海に3年(日本との往復)海外勤務しておりました。
●数ヵ国での生活体験をお持ちです。海外生活で学ばれたこと、得たもの(ご自身の宝になっているもの)をお教えください。
もともと英語は苦手でしたが海外生活が長いお陰で外国人に対して、自分の主張をきっちり話せるようになりました。
また海外で生活して初めて日本の良さを実感することが出来たと思います。
●休日はどう過ごしていますか?
日曜日はほとんど顧客または友人とゴルフをすることがほとんどです。
土曜日は隔週で休みなので、モールでショッピングしたり、マッサージへ行ったりとリラックスして過ごしております。
●お住まいはどうされていますか?
ジャカルタ中心の2LDKのアパートに住んでいます。
やはりセキュリティーなどを考えるとアパートが一番かと思います。
●将来の生活の場、仕事の場はどこを考えられていらっしゃいますか?
まだ当分の間はインドネシアでの勤務を続けたい意向です。
65歳ぐらいになったら日本に帰国してと、漠然と考えております。
●インドネシアのどこが好きですか?嫌いですか?
まず好きな点は日本人が忘れてしまった心からの微笑(特に地方では)が残っているということ、
嫌いな点はインドネシア人が時間にルーズである、言い訳が多いなのですが、国民性を考えて、我慢・我慢でやることにしております。
●これからインドネシアで就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?
日本に固執せずに海外で仕事をして経験を積むことは、その人が将来仕事をしていく上で必ずプラスになると思います。
私の三人の息子も外国(インドネシア)で生活したためか、外人に対するアレルギーがなく、英語の成績も良かったです。(他の科目は並でしたが。)
インタビューを終えて
インドネシア語には自信がある反面、車内に専門のノートをおいて今でもわからない単語があるとチェックするとおっしゃるFさん。
物流の専門家として現地の企業に転職され、現在は単身赴任で日々奮闘されています。
前の会社の経歴も長く海外畑を歩んでいらっしゃいますが(特にインドネシア)、そういう点もインドネシアに残ることを後押しした要因だったのかもしれません。
日本の経済(会社)自体が元気がないと言われる昨今、その中でダイナミックな動きのあるアジア(東南アジア)に身を投じていくことのできる中高年の日本人。
若さで飛び込む海外就職に反して、他国でも通用する経験とその土地での語学の習得の必要性を感じたお話でした。
(取材’10年5月)
(取材協力 セルナ・ファロリクルート)
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