【各国比較】東南アジア各国の政治体制について

先日、マレーシアの国王が退位するというニュースが出て、世間を驚かせました。

「マレーシア国王ムハンマド5世、任期途中で退位 史上初」

https://www.bbc.com/japanese/46778337

参照:BBCニュース

マレーシアの国王は、サルタンを擁する州の中から5年を任期として、国王が選出される形。

その役目は連邦国家において政治的権力はなく、象徴的存在で国事行為を行うものとされています。

退位の理由はともあれ、改めてマレーシアが立憲君主制、しかも持ち回りでの国王選出だということを知った日本人も多いと思います。

その国の政治体制をあらかじめ知ることは、その国を知る第一歩です。

東南アジア各国の政治体制

今回は、日本人の求人が多い東南アジア各国・数ヵ国を見比べてみました。

シンガポール 共和制

大統領・首相 大統領は儀礼的存在で首相が政治的トップ。

2018年の政府与党の役員人事より、リーシェンロン首相の後継者がほぼ固まりました。

マレーシア 立憲君主制

国王・首相 国王は儀礼的存在で首相が政治的トップ。

昨年(2018年)、野党に転じたマハティール元首相に率いられた党が選挙に勝利。

マレーシア建国以来の政権交代が起きました。

色々な政治的な変化の中、ナジブ前首相は汚職の罪に問われています。

タイ 立憲君主制

国王・首相 ただし、現在は軍事政権。

軍のクーデターにより、現在は軍出身のプラユット首相が政権を担い、民政化の準備段階です。

タイの国王は政治的な影響力を強く持ちます。

ベトナム 共産主義体制

国家主席・書記長・首相・国会議長の集団指導体制。

ただし2018年のチャン・ダイ・クアン国家主席死去以降、グエン・フー・チョン書記長が国家主席を兼任しています。

インドネシア 共和制

大統領(1回の再任可能)。

正副大統領(5年の任期)のペアを直接選挙により選出します。

2019年の大統領選(現ジョコ・ウィドド大統領出馬予定)に向けて、色々な政治的な動きが生じています。

フィリピン 共和制

大統領(1期のみ就任)。

6年任期の正副大統領を、それぞれ直接投票により選出します。

よって、正副大統領の政治姿勢は、同一ではない場合があります。

ちなみに、現在のドゥテルテ大統領とレニ・ロブレド副大統領の関係は、けっしてよいとは言えません。

ミャンマー 共和制

大統領が国家元首であるものの、国家最高顧問・外相のアウン・サン・スー・チー氏が実質的なトップ

カンボジア 立憲君主制

国王・首相 国王は儀礼的存在で首相が政治的トップ

フン・セン首相の批判勢力に対する強硬な姿勢に、懸念も生じています。

注意点

東南アジア各国の政治体制は、それぞれ個別のものです。

立憲君主制といえども、(日本と異なり)国王への侮蔑的な言動や行為が罪に問われる国もあり、また、民主制といえども軍が隠然たる力を持っている国もあります。

これから海外就職される方は、その国の現在とその体制ができた経由などを調べてみると、より深くその国のことを知ることができるでしょう。

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