シンガポールの人材会社、シンガポールde就職(SDS)の照沼社長に伺いました。
シンガポールの人材紹介会社 シンガポールde就職(SDS)の照沼社長にお話を伺いました。
●シンガポールで働くということについてお聞かせください。
シンガポールで日本人が働くということは、この多民族国家の中で仕事体験ができるということです。
日本人で仕事をされてきた方は戸惑うことも多いかもしれませんが、その反面教えられることもあるのではないでしょうか?
シンガポールは、主をなす民族は中国系・マレー系・インド系ですが、国の政策もあってその他の民族も増えつつあります。
現在シンガポール人でないシンガポール滞在者(就労者やその家族など)も75万人を超す勢いで、治安もよく、英語も通じるこの国は外国人としての日本人にとっても暮らしやすい国のひとつです。
いわゆる現地採用として働く大方の人が将来は日本に帰国していくのですが、ここシンガポールで働くということで、英語で実務を行い、またその仕事のスキルを上げるなどしてご帰国されることを望みます。
こちらへ来る動機は人それぞれでしょう。
ただ月日が経つのは早いものです。
何でもよいので明確な目的を持ってこられることをお勧めいたします。
明確な目的の有無によって、自らのこちらでの生活のリズムをつかみ得ると考えます。
●企業の求める人材とは?
日本的な商習慣を備えた即戦力となる人と言えば、ちょっと漠然としすぎているでしょうか?
イメージしやすい言い方では、日本の中途採用と同じとお考えになればいいでしょう(日系企業の場合)。
ただし、企業サイドとしては長く働いて欲しいという希望がありますので、その為にも先に言いました自らの「目的」を持つということが大切になるのではないかと思います。
また、シンガポールは駐在員の配偶者の方も、雇用する企業が届出を行えば働くことが可能です。
専業主婦はちょっとと思いつつも海外だから・・・・・・と諦める必要はないのかもしれません。
●これから働く人へのアドバイスをお願いします。
仕事というのは生活の一部なのですね。
つまり、シンガポールで仕事をするということは、ここで生活をして行くという事です。
まったくの初めてシンガポールに来られるよりも、こちらに一度来られた後での就職活動がよいと思います。
できれば単なる旅行でなく、生活者としての目でここシンガポールを見られるように、現地の人との何らかの形でふれあいを持ってみてはいかがでしょう。
同じことに対することでも、生活者と旅行者では受け取り方が異なります。
旅行者として来られてもそのような視点で、生活の場としてのシンガポールを見るということをしてみては?
生活するに大丈夫であれば、簡単に言えば水が合うようであれば、シンガポールでの就職活動をスタートしてください。
また、何度も言うようですが、「目的」の明確化は欠かせません。
最後に、シンガポールは確かに発展した国で治安もよいのですが、あくまでも海外です。
ふと海外にいることを忘れてしまうようなことがありますが、その点は仕事の場でもプライベートの場でも思い返す必要があります。
●御社のサービスについてお聞かせください。
弊社はご登録者の方とお会いする際も、企業様から求人を頂く際と同様に、こちらからご都合の良い場所まで出向きます。
日本から転職活動にシンガポールにくる方は、その短い滞在時間を有効に使っていただくために、またシンガポール島内で転職をお考えの方は、仕事後の時間を有効に使っていただくためです。
ヘッドハント会社からの誘いをご経験された方は馴染みがあるかと思いますが、ご自宅近くの喫茶店やホテルのロビーで待ち合わせることにより、時間を節約できる上に、見知らぬオフィスを訪問するよりも精神的にリラックスしてお話ができたと感じられるでしょう。
ざっくばらんにお話を伺い、肩を並べた転職活動のお手伝いができるよう目指していきます。
求人を頂いた企業様へはまず私自身が訪問し、先方ご担当者様と直接お会いさせていただいた上で案件をご紹介致します。
求人票上では表現するのがなかなか難しい会社の雰囲気や、直接訪問したからこそ分かる情報をご提供するためです。
また全ての企業について言えることではありませんが、5年間シンガポールでこの業界に携わっていると、いろいろな方面から噂やその他情報が入ってくることもありますので、それらも含めてご提供致します。
求職者の方が入社を決める際、または企業が採用する人を決定する際も、一度直接会わないことにはお互い決心は固められません。
これはとりもなおさず、どんなにIT化が進み、多くの情報を取り入れることができても、最後にはアナログ的な判断でお互い決断を下しているということに他なりません。
この状況は、人が人として他人と長期間一緒に仕事をする以上、今後も変わることはないでしょう。
そのような判断に必要なアナログ的情報を、お互いに提供していこうと私は考えております。
もちろん最終決断を下すのはご本人ですが、そこに至るまでの経緯において、紙面上以外の情報は大きな参考になるのではないかと思うからです。
そのためには、まず私自身が可能な限り企業を直接訪問することが必要ですし、登録者の方とも極力直接お会いすることが必要なのです。
よりマッチした方を企業様へ、そして少しでもご希望に沿ったお仕事を候補者の方へご紹介するために、今後も試行錯誤を繰り返し、ユニークさを打ち出していこうと考えております。
よろしくお願い申し上げます。
(インタビュー’08年 4月)