【海外就職 タイ バンコク】日系企業で働くMさん(女性・30代後半)
東南アジアで現地採用として働く日本人の皆さんの声をお届けする「海外就職成功者インタビュー」、今回はタイ・バンコクの日系企業で働く30代の日本人女性にお話を伺いました。
海外就職先に「タイ」を選んだ理由は?
日本で専門学校を卒業し、タイに来ました。
ある会社の会社説明を学生時代にお聞きしたのがきっかけです。お話を伺い、面白そうだと思い応募しましました。
海外展開を広くしている会社でしたので、就職先がタイのホテルになったのは、まったくの偶然でした。
そこで出会った現地タイ人のつながりでホテルを辞めた後、バンコクの伝統芸能に関わる仕事につきました。
それから15年タイに居ります。
バンコクの就職先は日系企業ですか?
日系企業です。
就職先での仕事内容を教えてください。
旅行代理店で、ホテル・ゴルフ・送迎の手配などを主にしております。
時々通訳が必要なお客様のアテンドがあるときもあります。
そのお仕事の経験はありましたか?
ありませんでした。
その前はどのような仕事をされていましたか?
タイの伝統芸能を観に来られる日本人のお客様のアテンド、その後会社の関連部署の飲食部門のマネージャーを経て、観光地の支店の立ち上げと運営などをしてきました。
タイに来られる前に、日本では何かお仕事はされていましたか?
派遣会社に勤めていましたが、実質、仕事を学んだというのは、専門学校卒業後にタイに来てからとなります。
タイでの就職活動期間を教えてください。
バンコクの人材紹介会社に登録し、まず人材会社の方と面談。
それからご紹介いただいた3社の面談を経て、今の会社に就職が決まるまで、約1週間でした。
面接後すぐに内定をいただいたので、その日の夜に転職の決心をしました。
その後、前の職場を退職するのに引継ぎ等で1ヶ月かかったので、働き始めるまではもう少しかかりましたが・・・・・・。
引継ぎに1ヶ月ということですが、前職を退社されるにあたって、気をつけたことなどございますか?
残されるスタッフに負担がかからないように、マニュアルを作ったり、サプライヤーへの後任の紹介などをしました。
ただ、私の後任マネージャーが、やめるまでに決定しませんでしたので、各業務は各セクションの責任者等に割り振ってきました。
タイ・海外で働くために必要なことは何でしょうか?
「礼儀と日本人らしさ」でしょうか。
時間に正確であること、正直であること、協力すること、他のスタッフを思いやる気持ち。
当たり前のことばかりですが、それが日本人らしさでもあると思いますし、タイで日本人に求められているものではないかと思います。
現在どのような資格をお持ちですか?
特に資格は持ってません。
英検は随分前に取った準2級ですし、運転免許証はタイのものを持ってますが、仕事には役に立ってません。
タイ語は話しますが、昔あったタイ語検定等は受けたことがありません。
過去に海外の経験はお持ちですか?(留学・就職・旅行など)
海外勤務の経験はタイ以外ありませんが、学生時代に、シンガポールやアメリカ(ホームステイ)に行く機会がありました。
専門学校の時にマレーシアに研修旅行、オーストラリアでのホームステイなどをしてきました。
バンコクでの休日はどう過ごしていますか?
一緒に住んでいるパートナーと家事をしたり、お買い物に行ったり、あとはひたすらゴロゴロとしています。
休みだからどこかへ、はないですね。
バンコクでのお住まいはどうされていますか?
アパートに住んでおり、今の職場へはバイクで15分ほどです。
そんなに広くないですが、二人で暮らすには十分です。
家賃は諸々入れても5,000バーツ未満です(エアコンないですから 笑)。
タイのどこが好きですか?嫌いですか?
実は世間ではセクシャルマイノリティと呼ばれる部類の人間なのですが、ここではそれに窮屈さを感じないことなど、相手がどうであれ受け入れるタイの懐の深さが好きというか、居心地がいいです。
日本の実家がある田舎ではまだまだ生きづらいです。
嫌いなところは、んー理解できないことがあったりはしますが、それが嫌いかと言えばそうではなくて、ただ理解できないだけですね。
タイに居させてもらってる身なので、嫌いとかは無いです。
これからタイで海外就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?
「楽なほうに楽なほうに」と思ってしまえば、どこまでも楽なほうにいけてしまえる国ですが、タイで求められている日本人は、やはり日本人らしい日本人です。
日本人らしく、先人の方々が築いてきたタイ人が抱く良い日本人のイメージを崩さないように、日本人らしく一緒に頑張りましょう。
インタビューを終えて
ずっとタイで住むことが今の私の希望ですとおっしゃるMさん。
出来ればあと10年から15年後にはタイの田舎に引っ込んで、悠々自適にゆっくりと暮らして行きたいと思っておりますとのこと。
何かと他人に干渉する日本の地方の暮らしよりも、懐の深いタイでの生活が心地よいそうです。
メールでのインタビューに、細かく丁寧にお応えいただくなど、まじめな人柄が感じられました。
それは前職を退職されるのに、残されるスタッフに負担がかからないように、マニュアルを作ったり、サプライヤーの引継ぎをされたという行動にも、反映されているのは間違いありません。
今現在、タイ語については、ほぼ問題なく話すことが出来るそうです。
以前は日本語を話し機会が極端に少なかったのが、日系企業に勤める今は80%くらいは日本語になるとのことです。
転職により職場環境が大きく変わったと言えるでしょうか。
非日系企業でタイ人や外国人と長年働いた経験を持つMさんも、必要なのは”日本人らしい日本人”というご回答をいただいたこと。
その点も印象的なインタビューでした。
掲載写真:「タイのラーマキエンという物語に登場する悪魔の大将トッサカンのお面です。私の一番好きなキャラクターです。悪魔の大将なんですがかっこいいのはもちろんですが、おちゃめだったりもするんです。」といただいたのは、タイの伝統芸能で使われるお面の写真(撮影Mさん)
(インタビュー’17年3月)
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当記事取材協力は、タイの海外就職人材紹介会社 エコアズ・タイランド