【海外就職 タイ バンコク近郊】日系企業で働くHさん(男性・40代後半)

タイ(バンコク近郊)の日系文具メーカーで働くHさんにお話を伺いました。

●なぜタイで就職されましたか?

日本で働いていた会社の仕事の為、長期出張でタイに来ていたことがありました。

40歳の時に会社がその部署から撤退することになり、それを機に退社しました。

ずっと頑張っていたので、やる気をなくしたというのが事実です。

海外にでも行くか、という気になり、選択肢で選んだのがタイでした。

行ったことのある、住んだことのあるいろいろな国を候補に挙げた中、消去法でここなら行ってもいいかと思えたのがタイでした。

●入社した会社は日本企業ですか?

はい、日本企業です。

●現在の仕事の内容について教えてください。

工場の立ち上げ、製造にかかわる業務を担当しています。

タイ人のスタッフにいろいろと指示をしながら、スケジュールをにらみながら仕事をしています。

求人の条件とは異なる点もあったのですが、ぜひ立ち上げがやりたいということで面接していただき、縁あり入社しました。

立ち上げ後は、生産部門のタイ人スタッフの教育を含めた、生産に関わる全般を担当することになります。

●(そのお仕事の)経験はありましたか?

はい。

以前タイで働いた日本企業の立ち上げとその後の生産管理業務にかかわっていました。

その時は多人数の中の一人で、駐在員とタイ人上司・部下との間に入っての業務を含むものでした。

今回は日本人の上司と相談しながら自分でやっていくという、自分が自主的にやらなければならない、私個人にかかる責任は重いものですが。

前の会社で工場の生産にかかわること自体初めての経験でしたが、幸いタイ人への研修を一緒に受けたり、実地で覚えたりと、生産のノウハウを一からそこで身につけることができました。

●その前はどのような仕事をされていましたか?

日本ではディーラー系の中古車の海外への販売網作りと実際の販売。

タイに来てからはローカル企業の日本人窓口、そして日本企業(メーカー)の工場立ち上げをマネージャーという立場からやっていました。

●就職が決まるまでの活動期間を教えてください。

実際動き始めてからは1週間です。

諸事情により、前の会社を辞めるかどうか、悩んだ期間は3カ月くらいありました。

●タイで働くために必要なものは何と思われますか?

タイ人と仲良く同調して、上手に付き合うこと。

その中で気をつけなければならないのは、自分をしっかりと持ち、流されないことです。

この国では外国人であるということを忘れてはいけません。

タイ人は私たちを外国人だと思っています。

彼らが手を出さないことでも、やらなければならないことがあります。

タイ人になってしまっては企業では働けませんので。

●現在どのような資格をお持ちですか?

資格は持っていません。

●過去に海外の経験はございますか?

フィリピンに2年間駐在していました。

あとは仕事でタイ、ラオス、シンガポールマレーシア、そして中東まで飛びまわりました。

●休日はどう過ごしていますか?

賃貸のコンドミニアムで水泳をしたり、ひとりでゴルフに行ったり、週末は同じく現地で働く友人と飲みに行ったりもしています。

●タイのどこが好きですか?嫌いですか?

好きなところは、物価が安く、日本ではできないことができることです。

たとえば、家などは日本では考えられないところに住むことも可能です。

ジムがあり、プールがあったりなど。

特に贅沢をするわけではないですが、外食をしたりゴルフをしたりなども。

あとは、タイ人のぎすぎすしていない、おっとりしたところも好きです。

嫌いなところは、全体的なクオリティの低さでしょうか。

安かろう悪かろうという製品が多いですね。

インフラ設備の不備も目につきます。

洪水、渋滞、排気ガスなどもう少し何とかと思います。

●これからタイに就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?

自分自身は何も考えずポーンと来てしまいましたが・・・・・・。

まずは、自分を売り込む気合いを持つことでしょうか。

自分が持つ何かを会社側に有益なものとして売り込む強い気持ち。

あきらめないこと。

やる気が大事です。

インタビューを終えて

今回バンコク郊外にあるHさんの働く、まさに立ち上げ真っ最中の工場にお邪魔し、いろいろとお話をお聞かせいただきました。

一生懸命にやっていた仕事が無くなり抜け殻のようになって、タイに来られたとのHさん。

それから現在の責任ある立場になるまでの(人や会社との)出会いと機会を大切に次に生かしてきたお話をお聞きすると、ちょっと小説のようです(それはHさんの語りが魅力的だからかもしれませんが)。

タイに来られるまでの経由とそこでの奮闘ぶり、そのお話しに時間が経つのを忘れました。

こちらで家族もできましたし、一生タイに住みますとおだかやな表情でひょうひょうとおっしゃるHさん、海外に根を張る日本人の姿を見た気がします。

(取材’09年12月)

(取材協力 SAGASSタイランド
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