【海外就職 シンガポール】日系企業で働くAさん(男性・30代前半)
日本に製品を輸出している商社で商品企画・営業をしているAさんとお会いしました。
●何故シンガポールで就職をされましたか?
海外で仕事がしたいと思い、1年かけて調べた後に、縁あり就職が決まったのがシンガポールでした。
●入社した会社は日本企業ですか?
はい。
●現在の仕事の内容について教えてください。
日本の顧客の求める商品を提案し、現地メーカーにその商品の生産を依頼、生産・品質チェック、そして輸出するという仕事をしています。
●経験はありましたか?
貿易実務の経験があり、また日本で仕事をしている時と取扱商品も同じだった為に商品知識等もありましたが、現在やっているような商品の提案も含めた営業経験はありませんでした。
●就職が決まるまでの活動期間を教えてください。
色々と調べていた期間も含めると1年1ヶ月です。
日本で輸入に関わる仕事をしながら、英字新聞の求人を見てみたり、人材紹介会社を訪問して話を聞いてみたりし、海外で働ける営業職を探していました。
営業としての経験がなかった為に、即海外で働くには、なかなか仕事が見つかりませんでした。
また、海外営業として当初日本で働いても皆が海外へ行けるわけではないとの話も聞き、そうこうするうちに1年が過ぎてしまいました。
その頃、ある人材紹介会社の海外就職の説明があることを新聞で知り、そのガイダンスに参加しましたところ、海外で現地採用という方法で日本人が募集されていることを知りました。
早速紹介をお願いしたところ、その会社より、1ヶ月の間に2社紹介を受けました。
そして、その内の1社で日本の本社ですべての面接を終え、採用が決まりました。
●シンガポールで働く為に必要なものは何と思われますか?
貯金です。
新たな土地に引っ越して、それが頼る人のいない外国であるということにおいては、やはりお金が必要になってきます。
心の余裕も違ってきます。
●現在どのような資格をお持ちでしょうか?
持っていません。
●過去に海外の経験はございますか?
学生時代にアメリカ(合衆国)ユタ州ソルトレイクシティの大学にある語学学校に3ヶ月行っていました。
●休日はどう過ごしていますか?
結婚前はクラブに踊りに行ったりもしていましたが、今はスポーツとショッピング、レストランめぐりなどをしています。
●お住まいはどうされていますか?
会社から支給されている住宅手当の予算内でコンドミニアムを借りています。
●シンガポールのどこが好きですか?また、嫌いですか?
好きなのは暑いところです。
そのせいかは理由はわかりませんが、日本で悩まされていたアレルギー性鼻炎の症状もこちらに来て症状が出ないということも助かっています。
嫌いなところはシンガポール社会全体的にせかせかしているところでしょうか。
●これから就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?
アジア社会は欧米社会と異なる商習慣があり、欧米化されているここシンガポールでもアジア的感覚が強く残っていると思います。
その中でどう日本人的な感覚でもって仕事をすることが出来うるのかではないでしょうか。
こちらに来る前の想像していたイメージと実際働いてみて実感する現実とのギャップに挫折しないようにする為にも、すべてがいいイメージで考えない方がいいと思います。
自分がこの国で何がしたいのか、どう働きたいのかが軸のぶれることのないようにすることも大切でしょうね。
あと、ひじょうに現実的なことですが、お金の必要性も忘れてはいけないと思います。
インタビューを終えて
シンガポールで働き、マレーシアに転勤したAさん。
その後、再度シンガポールに戻って来られました。
初めてシンガポールに来て数ヵ月後には、現地の人たちとのビジネス交渉のシビアさに挫折しそうに思えた時もあった、と淡々とお話になるその口調には、責任ある仕事を任されることのプレッシャーを乗り越えたという自信が感じられました。