2012年1月から変更になった就労ビザ条件をふまえて、JACシンガポールの渡部ダイレクターにお話を伺いました。
●最近のシンガポールの日本人雇用について(昨年との比較)お聞かせください。
まず、全体の現地採用は減少していないものの、新卒の就職は減少しました。
これは、20代後半~30代前半の年齢層の求人は変わらずある半面、20代前半の年齢層は給与を上げてまで雇用するか、という視点から機会が減っていると思われます。
勿論の事、給与が上昇した為(EP取得条件により日本人の給与は多少上昇しました)、求められる職務(実務)経験も引き上がったと考えられます。
求人動向としては、昨年シンガポール進出調査を行っていた会社の今年に入っての法人設立、それに伴う人材登用などが目立つところでしょうか(新規設立企業の場合、実績が無い為、EP審査が厳しくなる傾向がありますが、会社の資本金等の諸条件で審査されます)。
また、シンガポールにある、比較的求人の流れが多いと言われるコールセンターの求人は、人の動きが止まった感があります。
この理由は待遇面での改善が見られた点と、転職をお考えの方もビザの問題が生じる可能性があるので動くのを躊躇されているからかもしれません。
近年は、5~6年前がピークだった電子・電気関連業界の求人が低調である事、これはその分野で経験を積んだ方には不利になっているかしれません。
●最近のEP(エンプロイメント・パス)取得の注意点(昨年との比較)は?
EP取得できた方で相対的に安い給与の方がいる半面、Sパスでも取得が困難であった高い給与の方もいます。
これは、ご本人の学歴と職歴、会社の規模・実績が関係していると思われますが、それが確実に何であるかは公表されていない為に不明でもあります。
そういう流れの中で、EPだった人がSパスになったという例はあり、日本人でないものの就労ビザが取得できずに、シンガポールから去った方もいらっしゃいます。
ただ、全体的に浮かび上がるのは、Sパスは会社次第であり、EPは給与が高いか、学歴と経験重視の様です。
先に申し上げました様に、新卒の求職は経験者に比べ不利ですので、日本で最低2~3年の職務経験を積んだ上でのシンガポール就職をお勧めします。
英語習得もシンガポールで就職をお考えの方には重要な点です。
●貴社のサービスについてお聞かせください。
JAC Recruitmentは今年でシンガポールで25周年を迎えました。
これもひとえにお客様から信頼していただいているからだと思っております。
これからもより一層ご信頼いただけるよう、良い人材をより早くご紹介できるようサービスの向上を計って行きたいと思っております。
最近は金融のフロント人材、経理のエグゼクティブ人材、IT系のエグゼクティブ人材、企業のトップエグゼクティブ人材のご紹介をより強化しておりますので、企業をリードする人材のご用命でしたら、お気軽にお声がけ願います。
シンガポールのみならず、日本、英国はもちろんマレーシア、インドネシア、タイ、中国、香港、韓国に拠点を持ち、東南アジアでトップを目指し日夜努力しておりますので、今後とも変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。
(インタビュー’12年5月)