【海外就職 ベトナム ハノイ】日系メーカーで働くYさん(男性・30代前半)

●何故ベトナムで就職されましたか?

私がハノイで働き始めたのは、自社製品のベトナム生産の立ち上げの為です。

その立ち上げ日本側スタッフとして、2012年からベトナムに駐在しています。

働いているのは日本企業ですか?

はい、日本で創業10年程の会社です。

現在の仕事の内容について教えてください。

生産・在庫・原価管理、輸出入業務など工場運営に関わる仕事を任されています。

立ち上げ業務としては、ベトナムに拠点を作る上での法的リスクを回避する為、信頼できるベトナム企業を探して顧問契約を結んだり、当初は「どのような形態でベトナムに拠点を作るか」といった仕組み作りを行いました。

●(そのお仕事の)経験はありましたか?

海外拠点を作った経験は無かったですが、会社設立に関しては、実家の仕事の関係上(その手伝いをしていたことがあるので)、やるべき事は把握していたつもりです。

生産管理や原価管理については、日本での業務で経験があります。

貿易業務については、全く未経験、かつ、ベトナムには社会主義国家ならでは(もしくは東南アジアならでは?)の公務員対応の難しさがあり、特にベトナムサイドでの通関に、当初非常に苦労しました。

通関を許可されず、日本に貨物を送り返された事もありました。

●その前はどのような仕事をされていましたか?

高校卒業後、当社に入る前は媒体での営業などをしていました。

当社では、当初は経理部門に配属、関係資料作成や原価管理等行っていたのですが、そのうち生産管理・日本の販売代理店との窓口、及び総務業務などもやる様になりました。

その後、ベトナム生産立ち上げスタッフに選ばれ、今に至ります。

今の会社では、完全に何でも屋です・・・・・・。

Q : 就職が決まるまでの活動期間を教えてください。

前職の営業時代の顧客でして、声をかけてもらっての入社ですので、特に就職活動はしていません。

Q : ベトナムで働く為に必要なのは何と思われますか?

箇条書きになってしまいますが、

・自分の頭で、物事をしっかり考える事。物事を先回りして考える事。

・異文化を受け入れ、自分のやり方を押し付けない事。相手を尊重する事。

・言うべきことは言う事。

・辛抱強く、できるまで何度も言い続ける事(1度や2度で、言うことを聞いてくれることは少ないので)。

・ベトナム語が多少でも良いので、話せる事。もしくは学ぶ努力を少しでもする事(相手との距離が縮まるので)。

・ベトナムを好きになる事。

特に、こちらの人は日本人の様に先の事をつきつめて考えないので、今後の事を前もって考えて、先回りして対応しておくと、スムーズに物事が進みます。

●現在どのような資格をお持ちですか?

簿記二級、・介護福祉士です。

●過去に海外の経験はございますか?

高校卒業後、アメリカ・ワシントンD.C.に3ヶ月間、語学留学の経験があります。

他には、香港、ドイツ、ポーランド、ニュージーランドに、旅行に行った経験があるくらいです。

●休日はどう過ごしていますか?

妻も一緒にハノイに住んでいるので、妻とプールに行ったり、買い物に行ったり、食事に行ったりしています。

妻が外出等で1人の休日の際は、読書をしています。

●お住まいはどうされていますか?

駐在員の特権ですが、会社から家賃を出してもらい、外国人向けのアパートに住んでいます。

●予算等をお教え下さい。

100%会社負担ですが、家賃は、800USD/月です。

場所や築年数にもよりますが、我が家だと、約65m2の1LDK(新築・インターネット設備&家具付き)です。

また、1週間に3回、掃除・洗濯が入ります。

ベトナムは停電が多いのですが、この家は停電時用の自家発電機もついており、かなり設備は充実しています。

場所は、ハノイ中心部です。

ちなみに、現地採用で働く日本人ですが、私の知る限りでは、安くて450USD/月、多いのは、500~700USD/月の範囲です。

450USD/月ですと、1ルームのところや、掃除・洗濯が無い所もありますが、大体が、1LDKで掃除・洗濯付き(週2回程度)の、ハノイ中心部に近い所に住んでいます。

ベトナム人が住むところは、200USD/月等でありますが、日本人には、住むのは衛生的・セキュリティの問題があります。

実際、ハノイでローカルアパートに住んで、パソコンや金銭等、「パスポート以外の金目のもの全て」を盗まれた日本人を知っています。

駐在員はピンキリですが、500USD/月の方もいれば、大手は3,000USD/月を超える所に1人で住む人もいます。

中小企業ですと、1,500USD/月の3LDKのアパートに3人で住んだり、私のように1,000USD/月以下のアパートに住む方が多いです。

大手企業のほとんどは、20代の若手にも、車1台と1,000USD/月以上のアパート(プール付きも多いです)を用意しているところもある様です。

日本人がハノイで生活する場合、450USD/月~3,000USD/月超という状況です(電気代は別途かかりますが、水道代は、込のところが多いです)。

●ベトナムのどこか好きですか?嫌いですか?

好きなところ

・人々が非常に明るい。異様に前向き

・寒い期間が、日本よりも短い

・美味しくて、安いフルーツが多い

・親日国

嫌いなところ

・交通ルールが無い。道路が無秩序過ぎる

・先のことを考えない

・頑固

・基本、一見さんに冷たい

●これからベトナムで就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?

どこで働くにしろ、「自分の頭で、どこまで物事を考えられるか?」がとても重要で、逆にそれさえしっかりできれば、ベトナムだけでなく、どこででも活躍できる人間になれると思います。

特別なスキルが無く、かつ、「できることは何でもやるので言ってください」という受け身の姿勢の方であれば、ベトナム人でもそのような方はたくさんいるので(しかも人件費も安い)、ベトナムで活躍するのは難しいかもしれません。

あと、英語を話せた方が、世界が広がります。こっちでは、優秀な人は英語を話しますので。

インタビューを終えて

工場の運営は何でも屋さんなのですとおっしゃるYさん、日本での業務経験が今のご自身の仕事の土台になっている様です。

「ベトナム語を少しでも話す様に、ベトナムが好きになる様に」は、日本人が現地で仕事をする基本のひとつに思えます。

特に工場運営のYさんは身をもってそれを感じる機会があったのでは?と。

オフィスや工場の中で、現地の人達と共にと努力するYさんの姿を想像します。

また、ハノイの日本人が住む住宅について、御本人だけに限らず、予算等の目安を教えていただきました。

将来の計画として、自分でビジネスを起こし、日本だけではなく世界の人が顧客になりうるサービスをできればと考えていますと夢を教えていただきました。

今を活かした将来の計画が実を結ぶ日、それを聞かせてもらえる日が楽しみです。

(インタビュー’13年9月)

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