2012年1月から変更になった就労ビザ条件をふまえて、グッドジョブ・クリエーションズの吉村マネージャーにお話を伺いました。
●最近のシンガポールの日本人雇用について(昨年との比較)お聞かせください。
全体的な日本人現地採用自体の総数が減少したという印象はありませんが、ビザ発行の給与レベルが引きあがったという事で、
・今までEP取得可能だったレベルの方がSパスでのビザ発行になったケース
・既にEPにて就労中の方でも、更新時にEPでの更新ができずSパスでの就労の継続になったケース
いずれも頻繁に起きています。
また、EPの更新時にSパスに変更になるだけならまだ良い方で、働いている企業がSパスの人数枠を持たない為に労働ビザの更新ができず、その企業を辞めざるをえないケースもありました。
日本人の新卒採用は、皆無とは言えませんが、応募の職種等の幅は狭いものがあります。
実務経験がないのであれば、英語の習得は必修であるものの、本人の意識さえしっかりしておけば、何でもやるという精神で実績と経験を積み上げていく事は可能と思います。
永住権保持者(PR)はビザの厳格化以降、貴重な人材となっています。
企業の人事担当者が決められない内に他社に決まってしまうケースもある程です。
また、任期のある駐在員の方のEPに付随するDP (ディペンダンツ・パス)保持者の方も以前は応募基準を満たしていても長く働けないという理由で避けられていましたが、現在では応募基準を満たしていれば積極的に雇用する企業も増えてきています。
そういう状況の中で、日本にいらっしゃる方がこれからシンガポールで確実に就職する為には、日本にいらっしゃるままでの就職活動より(現在はスカイプなどの利用により、不可能ではないですが)、シンガポールに来られての就職活動をお勧めいたします。
●最近のEP(エンプロイメント・パス)取得の注意点(昨年との比較)は?
ビザの給与水準が上がった事で、その分日本人現地採用の方々の給与も底上げされた感があります。
ただ、それによって単純に給与水準が上がったわけでありません。
それに対応でき得る、ビザ取得の基準を満たした給与を取れるスキルを持つ事が大事です。
気をつけなくてはならないのは、ご自身の希望的観測でもってこれくらいとの給与額を決めつけないことです。
日本で受け取っている給与がそのままスライドするわけでなく、シンガポールで提示される給与が、この国でご自身が評価される価値とも言えるかもしれません。
評価の中では、英語を仕事で使えると言うのは重要なファクターのひとつとなります。
Sパスに該当する場合、雇用する企業がSパスの人数枠に余りがあるか否かを確認する必要があります。
また、家族の滞在ビザを取るには4,000ドル以上の給与が必要になります(12年9月1日申請から)。
この金額は一般的に日系企業で25歳以下ではまずはない給与レベルです。
ご家族を連れて来られる場合には、給与レベルも注意が必要です。
数字に厳しいと言われる非日系企業に入ることで、1年後のパフォーマンスで大幅な給与のUPを伺うのも一考です。
●貴社のサービスについてお聞かせください。
グッドジョブクリエーションズ・シンガポールは2007年4月より、香港を本社に置く、グッドジョブクリエーションズ・アジアの一つとして当地シンガポールで営業を開始致しました。
創業の理念である、顧客重視、チームワーク、個人の尊重、地域社会への貢献、そして誠実さをポリシーにアジアで就職を希望する日本人の皆さんへ多種多様なお仕事をご紹介しています。
単なるお仕事のご紹介に留まらず、求職者の皆さんの今後のキャリアプランも含めたご提案やご相談を「求職者視点」で承っております。
2012年4月に5周年を迎え、社員数は8名に増強し8月より新オフィスに移転します。
現在は日本のWILL GROUPの一員としてさらなる発展を目指します。
今後のグッドジョブクリエーションズ・シンガポールにご期待ください。
(インタビュー’12年7月)