東南アジア主要国の在留邦人数 2020年10月実数~外務省統計より~
外務省から2020年10月時の在留邦人(日本人)数が発表されました。
東南アジア主要国の在留邦人数
タイ |
81,187人 (+2.6%) |
シンガポール |
36,585人 (-0.6%) |
マレーシア |
30,973人 (+16.0%) |
ベトナム |
23,437人 (+1.2%) |
インドネシア |
18,191人 (-6.4%) |
フィリピン |
16,990人 (-4.3%) |
カンボジア |
5.057人 (+19.9%) |
ミャンマー |
3,369人 (+6.3%) |
外務省統計の国別邦人数によると、東南アジアには「国別在留邦人数上位」20位以内の国が複数あります。
タイ(4位)シンガポール(11位)マレーシア(12位)ベトナム(14位)インドネシア(16位)フィリピン(17位)
これからも、多くの日本人が東南アジア諸国に住んでいることがわかります。この地区と日本の経済的深い結びつきの強さの反映だと思われます。
各国の過去5年間の増減を表にしました。
タイ ・・・・・・国別在留邦人数上位4位
2020年 | 81,187人 |
2019年 | 79,123人 |
2018年 | 75,647人 |
2017年 | 72,754人 |
2016年 | 70,337人 |
多くの日本企業が進出しているタイは、2019年から2020年にかけても、2,064人の増加。多少の政情不安はあれども、相変わらず、増加傾向は収まる気配なし。
シンガポール ・・・・・・国別邦人数上位11位
2020年 | 36,585 |
2019年 | 36,797人 |
2018年 | 36,624人 |
2017年 | 36,423人 |
2016年 | 37,504人 |
駐在員とその家族が滞在邦人の多数を占めるシンガポールの邦人数推移は、数年間ほぼ横ばい状態。
マレーシア ・・・・・・国別邦人数上位12位
2020年 | 30,973 人 |
2019年 | 26,701人 |
2018年 | 26,555人 |
2017年 | 24,411人 |
2016年 | 23,693人 |
日本人の移住先として人気のあるマレーシアは、2019年から2020年にかけて、4,272人もの大幅な増加あり。
過去の増加率をみると、この5年間以内にシンガポールの邦人数を超す可能性も。
ベトナム ・・・・・・国別邦人数上位14位
2020年 | 23,437人 |
2019年 | 23,148人 |
2018年 | 22,125人 |
2017年 | 17,266人 |
2016年 | 16,145人 |
2017年から2018年の急増後は、微増ながらほぼ横ばい。数年前に順位が入れ替わったインドネシアとは既に大きな開き。
インドネシア・・・・・・国別邦人数上位16位
2020年 | 18,191人 |
2019年 | 19,435人 |
2018年 | 19,612人 |
2017年 | 19,717人 |
2016年 | 19,312人 |
過去数年間は横ばい状態だったのが、2019年から2020年にかけて減少に転じる。
フィリピン ・・・・・・国別邦人数上位17位
2020年 | 16,990人 |
2019年 | 17,753人 |
2018年 | 16,894人 |
2017年 | 16,570人 |
2016年 | 16,977人 |
微増になっていた邦人数が、2019年から2020年には再び減少傾向に。
カンボジア ・・・・・・国別邦人数上位27位
2020年 | 5,057人 |
2019年 | 4,216人 |
2018年 | 3,934人 |
2017年 | 3,518人 |
2016年 | 3,049人 |
ゆるやかな増加傾向にあった邦人数は、2019年から2020年にかけて、増加率が上昇。
ミャンマー ・・・・・・国別邦人数上位30位
2020年 | 3,369人 |
2019年 | 3,168人 |
2018年 | 2,776人 |
2017年 | 2,608人 |
2016年 | 2,315人 |
2020年10月までの統計のため、2021年のクーデターの影響は数字で見られないが、来年の統計では大幅な減少となることが考えられる。
今後の各国邦人数の増減は、それぞれの国の新型コロナウイルス対策にも大きく左右されると予想されます。
シンガポールのようにワクチン接種が加速度的に実施されている国もありますが、東南アジア各国のワクチン接種は、まだ時間がかかるのが現実です。
各国のワクチン接種率・新型コロナによる経済のダメージなどは、長期滞在ビザ(就労ビザ・就学ビザ・リタイアメントビザなど)発給には、これからも様々影響すると考えられます。
また、日本人駐在員の人事異動が多い3月以降の邦人数がどうなったか?は、次の統計を待つこととなります。
(参考資料)外務省 海外在留邦人数調査統計
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/index.html